心電図用語の解説
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Paf(発作性心房細動)になったので指示をください?心電図用語について考える

まる
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Paf(発作性心房細動)って言葉は循環器病棟では良く耳にします。

まる
まる
しかし意外と言葉の使い方が統一されていないような気もします

そんなわけで今回はPaf(発作性心房細動)という不整脈の言葉の使い方についての記事です。

ただの心房細動ではないのです、発作性心房細動なのです。そして何度も言いますが、言葉の使い方がメインの記事です。成り立ち等の細かい内容は触れずに解説していきます。

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Paf(発作性心房細動)の意味合いとは?使用方法について考える

 

Pafとは?発作性心房細動の略称です。病棟では「パフ」と呼ばれています。

心房細動は実際に病棟勤務をしていて、モニター心電図で出会う数の多い不整脈です。そんな心房細動の中でも発作性とつくのがPafです。

もし心房細動について詳しく知りたい方は下記を参照して頂ければ幸いです。

循環器用語ハンドブック(WEB版) 心房細動 | 医療関係者向け情報 トーアエイヨー

Paf(発作性心房細動)の定義とは?

 

Paf(発作性心房細動)の定義は以下です。

心房細動になり、薬物療法、非薬物治療の有無にかかわらず7 日以内(多くは 48 時間以内)に洞調律に戻るもの

まる
まる
大事なポイントは、もしPaf(発作性心房細動)の言葉を使うのであれば、もうすでに洞調律に戻っていると言うことです

実際に私が見た他看護師の医師への報告例

 

簡単な患者情報

①HR 60-70台NSRからHR 80-100台のAFに移行

②BP低下なし、本人の自覚症状なし

③抗凝固内服あり。抗不整脈薬内服なし

④移行した際は努責負荷かけていた

 

そんな場面で同僚看護師は医師に以下の報告をしました。

同僚
同僚
Pafになりました。HR 80-100台です。血圧の下がりなくて、本人の自覚症状ありません。何か指示ありますか

まる
まる
報告するならPafではないような気もするんだけど・・・

最初に説明したPafの定義を踏まえ、医師への報告は正しかったかと言うことを考えます。

 

どのようにPaf(発作性心房細動)について報告すれば良かったのかを考える

 

医師にすれば

医師
医師
(Pafになった?)そしたら今はNSRなんだよね?それなら様子観察

との指示になると考えます。

 

もし正しく報告するなら

まる
まる
HR NSRよりAFになりました。(説明中略)  AFに対して指示ありますか

になると思います。そうすれば現在の状態はAFであることが通じると考えられます。

 

患者さんが現在も心房細動だと医師に伝われば、あとは指示を仰ぎます

 

予想される指示(一般例)

①今回のAF以前に内服加療されており抗凝固も飲んでいるなら様子観察

②薬物的除細動狙いで点滴or内服開始

③レートコントロール狙いで点滴or内服開始

上記①-③、もしくはそれ以外で医師の指示を頂けるはず。

難しい言葉のニュアンスですが大事です。実際にモニター心電図を医師が見ているわけではないので、正確に報告する為には心電図用語を上手く使い分けると便利です。

 

私の実体験でもあります。心電図用語は上手く使い分けることが重要です

 

同僚看護師の報告での出来事ですが、勿論私もこのような出来事はあります。看護師1年目での電話越し。

まる
まる
先生ーPafになりました。指示ください

医師
医師
はぁ?Paf?んじゃ、もうNSRなんだろ?何が言いたいんだ、切るぞ

と電話を切られ、困惑する自分。当時は本当に理解に苦しみました。そんな医師に厳しく育てられた分、様々なことを学び今は心電図が好きです。

 

中々不整脈の種類も多く、その度に医師への容態報告は困りますよね。それでも患者の身近にいてモニター心電図を観察しているのは看護師です。避けては通れぬ道です。

この記事が心電図理解の助けに少しでもなれば幸いです。以上。まる(@maru02ns)でした。

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