脳神経外科病棟勤務

終末期の看護から考える。患者様と家族に寄り添うとは。脳神経外科病棟で働く看護師⑦

まる
まる
業務優先じゃなくて私はもっと看護をしたい

そんなことは普通じゃない?と思われますが、療養病棟の業務は流れ作業なのでゆっくりと患者様に関わることが出来ない現実があります(むしろ急性期病棟にいたときの方が患者様とゆっくり関わっていたと言う私です)

そんな業務優先な日常であっても、やっぱり心は看護師なのです。そんなわけで終末期看護に関わるようになって最近思うことを少し書いていきます。

個人的に思うことなので全ての人に当てはまることではないので、その辺はあしからず。

 

終末期を迎える患者様と家族に寄り添う看護とは

 

私は脳神経疾患の療養病棟に勤めています。私の働く脳神経疾患の療養病棟に転棟すると言うことは、イコールで看取りまで診ますと言う意味合いです。

療養病棟に初めて転棟する際に付き添う家族の表情はいつも同じように思えます。一言で言うと困惑。口には出しませんが、明らかにそのような雰囲気を感じます。

それはそうです、今までの病棟に比べれば明らかに異質だからでしょう。全員寝たきり。喋り声は一切なし。聞こえる音は痰絡み、人工呼吸器のアラーム音。やけに響くスタッフの声。

最初は困惑しつつも、この異質な環境に家族も慣れていきます。そんな療養病棟であっても、徐々に症状は進行し終末期へ向かっていきます。

 

終末期を迎えるにあたっての私の葛藤

 

もうかれこれ何十回以上も葛藤しています。限りある医療資源しかない状況では、満足の行く処置は期待出来ません。

まる
まる
この病棟にいなければ、もう少し現状の状況は良くなるのではないか・・・

ただ現状は変わらないですし、考えるだけで自分が苦しくなるだけ。そんな葛藤はこれからもずっと続くわけです。つらい。

 

緩やかに進む症状の進行から死を受け入れる

 

葛藤はしつつも、いま患者様に出来ることは何だろうか?と考える視点は変わりません。

出来る限りのフィジルカルアセスメント。この患者様に何が起きているかを考えて、最後の日が来るのを待ちます。

先に言いましたが、療養病棟は流れ作業にて患者様一人にかけられる時間は少ないです。一人の患者様に多く時間を割くと「何してたの?時間内に仕事が終わらないよ」と上司から言われます。個別性のある看護とは何だろうか。笑

 

そんなわけで患者様の容態が徐々に悪くなると家族へのICと付き添いが始まります。そしていよいよ最後の日が近付くと上司と同僚は決まったように次の台詞が出ます

上司
上司
ずっと家族の人が付き添って疲れています。話を聞いていきましょう
まる
まる
わかりました(・・・あなたは家族の人と話したことありますか?)

かくもその台詞を言う上司は家族とほとんど関わっていません(驚愕)そんなわけで最後の日が近付くにつれて、悲しいことですが家族の人と関わることを避ける看護師が多いです(当院調べ)

 

あえて私は家族の人と多く関わることにしました

 

最後の日が近付いているからこそ、家族の思いは大事にしたい。

私は訪室する際の挨拶は勿論として、最近の状況を伝えたり、家族さんから見て変化はありましたか?等と挨拶+αでコミュニケーションをとるようにしています。

こういった+αのコミュニケーションをとることで、家族が疲れているか、何を考えているかが初めてわかると思うのです。

 

最近あった出来事としては普段は口腔ケアを施行するときは家族に離れてもらうことが多いのですが、一緒にいてもらうことを提案しました。

まる
まる
こんな風に歯磨きしようとすると顔を歪ませたりするんですよ。もう終わりますからね~
家族さん
家族さん
もう口を綺麗にしてもらっているんだから、そんな顔をしないのよお父さん。昔からお父さんは・・・・

このような一つのケアであっても会話のきっかけになります。

 

他にも話すことで知れることもあります。

家族さん
家族さん
意識はないかもしれないんですけど、きっと自分がされて嫌なことはわかっていると思うんです。ほんの些細な変化なんですけど、眉間に皺を寄せることがあって、そんなときは嫌なことをされているときなんですよ
家族さん
家族さん
昔から優しくされた人を覚えていることも多くて、外来に受診するときも優しくされた看護師さんをキョロキョロと探したりして、そんな母でした

こうした一つ一つの会話の積み重ねで実は知らなかった患者様の背景が知れます。こうした関わりって看護において大事だと改めて最近思う私です。

そんなわけで流れ作業で仕事を終わらせるのも勿論大切ですが、患者様やその家族と関わる時間をもっと増やさせて欲しい。今の私の本音。

 

あえて患者様とその家族に関わることを増やした結果

 

最近特に印象の残ることがありました。

患者様の状態が思わしくなく、約1ヶ月近く毎日付き添っていた家族がいました。

私は時間があればその家族と関わっていました。それは挨拶であったり、本日の状況報告であったりと些細なこと。その効果で少しずつ話しやすい関係を築いていきました。

 

そして月日は流れ。最後の日かもしれない、と思う日が近付いてきました。

仕事が終わり、朝から付き添っていた家族の方に最後に挨拶に向かいました。朝から夕方にかけて明らかに呼吸数が明らかに落ちていました。もちろんその他初見も含めてですが。

家族もそれを察していて

家族さん
家族さん
朝から見てるけど、何だか呼吸の回数も少しずつ減っているわね。いつもより辛そうだわ
まる
まる
そうですね。一緒に朝から見てましたけど、その通りですね

それから少し御話をした最後に

家族さん
家族さん
そうえばあなたのお名前ね、ずっと気になっていたの。なんて読むの
まる
まる
○○と言います。本来であったら読めない字なので、不思議な名前ですよね
家族さん
家族さん
あら、そうだったんだ。前から気になっていつか教えてもらおうと思っていたの。今日はあなたと話せて良かった。だけど次来るときにはもう亡くなっているかもしれないね。ありがとね

家族が死の受容をしている。今まで幾度と話す機会はありましたが、患者様家族から「亡くなる」と言う言葉を聞くことはありませんでした。

ずっと付き添っていたからこそ本人の容態を見て、もう最後の日が近いことを悟っていたのかもしれません。このとき今までの関わりの中で初めて患者様の家族の気持ちを知れたように思えました。

 

翌日。その患者様はいませんでした。

 

患者様・その家族に寄り添うことは言葉では簡単ですけど、実際は難しいです

 

上記以外にも様々な患者様の最後に関わることが増えてきて、その度に色々と考えさせられることが多くあります。

約1年間療養病棟に勤務して改めて考えることは、患者様・その家族との関わりは多くとった方が良いということ。その関わりが話しやすい場を作ることや信頼関係に繋がると私は思います。

そんなことを大きく含めて患者様・その家族に寄り添う、って言葉でまとめてしまいがちですが、寄り添うことってそんな単純じゃないはず。これからも色々な経験をして看護を考えてきたい。

まる
まる
ちなみに今までこんな風に書いていますが、私自身は人と関わることが苦手な人なんですよね。それでも看護師やっています。笑

以上。まる(@maru02ns)でした。

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